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大阪大学は2025年4月4日、免疫学フロンティア研究センターの池田峻弥特任研究員と大学院医学系研究科の保仙直毅教授らの研究グループが、同種造血幹細胞移植後に再発した急性骨髄性白血病(AML)に対する新しいCAR-T細胞療法と、さい帯血由来のCAR-NK細胞療法を開発したと発表しました。成果は2025年3月24日に学術誌Nature Cancerにオンライン掲載されています。

1万4000個の抗体から見つけた「KG2032」

CAR-T細胞療法はB細胞性の白血病などで大きな成果を上げていますが、AMLでは白血病細胞だけを狙える適切な目印(標的抗原)が見つかっておらず、実用化が難しいとされてきました。

研究グループは、自ら作製した約1万4000個の抗AML抗体の中から「KG2032」という抗体を見つけ出しました。この抗体は、HLA-DRB1というタンパク質の型のうち、約半分を認識します。移植を受けた患者さんとドナーとでHLA-DRB1の型が異なる場合、患者さん由来の白血病細胞だけを見分けて攻撃できるという仕組みです。KG2032をもとに作ったCAR-T細胞とCAR-NK細胞は、いずれも実験で著しい抗腫瘍効果を示しました。

患者さん・ご家族にとっての意味

移植後に再発したAMLは、救済のための治療選択肢が限られているのが現状です。研究グループは、移植をもってしても救えなかった患者さんの一部を救える可能性があるとしています。さい帯血由来のCAR-NK細胞が実用化されれば、製造期間の短縮やコストの削減も期待できるといいます。

今回の成果は前臨床段階のもので、患者さんに使えるようになるには臨床試験などを経る必要があります。それでも、日本発のアイデアが難しい課題に新しい道を開こうとしていることは心強いニュースです。

出典:大阪大学 ResOU「急性骨髄性白血病(AML)の新しい治療法を開発」


1万個を超える抗体の中から、たった一つの可能性を探し当てる――その粘り強さに頭が下がります。移植後の再発と闘う方々に、いつかこの研究が届く日が来ることを願っています。

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